2015年 12月 25日

最終回あなたのビジネスを生まれ変わらせるために

マイケルE.ガーバーは、「起業家の視点」「ビジネスのシステム化」「フランチャイズプロトタイプ」「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し続けており、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを作ってきました。「世界ナンバー1のスモールビジネスの権威」と称される彼のメソッドは、スモールビジネスが陥りやすい罠と、そこから脱却するための方法が明確になっています。
ここでは、そのメソッドを分かりやすくお伝えしていきます。

今のまま必死に働いても意味がない

 ここまでをお読みいただいているあなたは恐らく、会社を成長させたい、どうにかしなくてはならない、と考えているのではないでしょうか。そして、ただひたすらに従業員の誰よりも忙しく、誰よりも必死に、今、目の前にある仕事に取り組んでいる……。

 でもあなたは、これまでも必死にがんばってきたはずです。もしもあなたが、本気でビジネスの再構築を考えているのであれば、今に縛られている場合ではありません。過去の成功体験にとらわれている場合でもありません。

 経営者として経営に責任を負う必要があるあなたは、「現在の延長ではない未来を創るためにはどうしたらいいのか」、「どうすれば今の自分と別の自分になれるのだろうか」と考えるべきなのです。

 では、現在の延長とは異なる未来を創るためにはどうすればいいのでしょうか。

現在の延長ではない未来を創るためには

 今あなたが持っているビジネスは、手ごわいライバルがいたとしても、とりあえず来てくれる顧客がいる。しかし、いずれ社会が大きく変化して、存在感を失い、顧客の要望にこたえられなくなる時がきます。それをあらかじめ予想して、新しい会社をつくる――起業家としての第二の人生のはじまり――準備をしなくてはならない、とマイケルE.ガーバーは言っています。

 つまり、あなたが会社を成長させたいと考えているのなら、これまで以上に「一生懸命に働く」のでもなく、現在のビジネスを「改善」することを考えるのではなく、「現在の会社を維持」したまま、「新しい会社をつくる」つもりで取り組む必要があるということです。

 現在の会社として残す部分と、新しい会社としてつくる部分を整理すると、現在重要なこと、将来重要なことが明確になり、注意を払うべきことがはっきりと見えてきます。このような環境なら、従業員はきっと素晴らしい創造力を発揮してくれるはずです。

 決して、「どうすれば既存の顧客基盤を活用して、新商品を販売できるだろう」などという間違った問題意識は持たず、「世界中の新規顧客に優れた新商品を開発するためにはどうしたらよいだろうか」と考えてみてください。そうでなければ、既存の顧客にとらわれてしまい、優れた商品を開発する可能性をおのずと狭めることになるからです。過去にとらわれて身動きがとれなくなってしまうほど馬鹿馬鹿しいことはありません。

 あなたのビジネスを生まれ変わらせるために、現在の会社の健康状態や秩序が守られていることに注意を払いながら、新しい会社での創造的な活動や成長について考えてみてください。

 あなたが現在の会社を維持しながら、新しい会社を成長させるために、起業家としてするべき最も重要なことは何ですか?

きみが変わらないかぎり、ビジネスを変えることはできない。
マイケルE.ガーバー

マイケルE.ガーバー
Michael E.Gerber

マイケルE.ガーバー(1936~)

マイケルE.ガーバーは、セールスの仕事をしていくうち、企業向けのコンサルティングを依頼されるようになり、本格的に起業家や社長に対するコンサルティングを提供するため、1977年にマイケル・トーマス・コーポレーションを設立。同社はその後、コンサルティングではなく、コーチングによってスモールビジネスの経営を変革させる形態へと変化。世界初のビジネスコーチング会社になりました。クライアントに教えている「起業家の視点」を自ら実践し、創業後、わずか2年でコーチングの現場から離れ、起業家としてのビジネス構築、コーチの育成、世界展開の活動へと軸足を移しました。過去約40年間にわたって、7万社のスモールビジネスに対するコーチングを行い、後に「E-Myth革命」とも言われるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきました。

1985年には、初の書籍、「E-Myth」を出版(後に16カ国語に翻訳され、500万部以上のベストセラーとなった)。同書の中で、「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながるスモールビジネス経営の新しいスタンダードを確立してきた。

竹井美和

【監修】
竹井美和(株式会社ブレインマークス 専務取締役/マイケルE.ガーバー認定ファシリテーター)

1974年千葉県生まれ。短大卒業後、大手エステティックサロンに勤務し、女性の美への探究心に感銘をうけながら、技術・接客を学ぶ。その後、ITベンチャーに転職し、営業を効率的に行うためのデータベース・マーケティングを学び、セミナー集客や運営のノウハウを習得。 2001年、30人以下のスモールビジネスに特化した経営支援を行う株式会社ブレインマークスの創業メンバーとして経営に参画。セミナーの集客・運営を12年間で約500回担当。そのノウハウを活かしたマーケティング支援を行なうかたわら、2012年に渡米し、世界No.1のスモールビジネス・ コンサルタントであるマイケルE.ガーバーから直接指導を受け、その後は認定ファシリテーターとして活動。創業から成長を続ける同社の組織がぐちゃぐちゃになっていくさまを見ながら、「企業は人なり」を実感し、中小企業の成長には、「理念を中心においた組織づくり、人が成長する 仕組みづくりが不可欠」との思いから、マイケルE.ガーバーのメソッドに基づき、中小企業に特化した『人材育成の仕組み』と『そのつくり方』を広く伝える活動に従事している。